このシリーズを作った背景
自立活動は、自立活動の時間だけで行うものではありません。朝の会や帰りの会、教科の授業、休み時間、給食や掃除の時間など、子どもが過ごす学校生活のあらゆる場面で、同じ目標を意識してかかわることで、身についた力が生活の力になっていきます。特別支援学級では、個別の学習、支援学級の小集団、交流学級の大集団と、学びの場もさまざまです。
一方で、場面ごとに目標や手立てを整理し、交流学級の先生や支援員と共有し、記録を重ねていくことは、担任の先生にとって大きな負担にもなります。本吉研究室では、特別支援学級の先生方と、学校生活全体で取り組む自立活動の実践研究を重ねてきました。その中で効果のあった工夫をもとに、仕組みを支えるアプリと、さまざまな場面で使えるアプリを9本作りました。どれも授業アプリライブラリから無料で使えます。インストールも登録もいりません。
シリーズの特長
- 仕組みと場面の両方:子どもごとの目標を学校生活の場面に置く「柱のアプリ」と、朝の会・休み時間・個別学習などの場面で子どもと使うアプリがあります。
- 子どもが自分で決めて、ふりかえる:今週のめあて、勉強の時間、準備の手順、落ち着く方法などを、子ども自身が選び、記録し、ふりかえります。
- 学級みんなで:きもちスピーチ、おだやかチェック、かっこいい行動チャート、みんなでつくるすごろくなど、集団の中で認め合う活動に使えます。
- 名前は入りません:子どもは記号(A・B…)で表すか、名前を入れずに使います。書いた内容は端末に残りません(続けて使うものは「ファイルに保存」します。音やふりがななどの設定だけ端末に残ります)。
- ふりがなと読み上げ:子どもが使うアプリは、最初からふりがな付きです。読み上げは端末の中の声だけを使います。
- 印刷できます:記録用紙、カード、掲示物、ワークシートを印刷できます。紙で使いたいときにも。
- 使い方の動画つき:9本すべてに、実際の画面で使い方を説明する動画があります(3〜10分)。
こんな組み合わせで使えます
- 計画する:1「場面マップ・評価・つなぐ」で、子どもごとの目標を「だれと・いつ」の場面に置き、評価の基準と記録用紙を作り、交流学級の先生や支援員に「つなぐカード」を渡します。
- 学級で取り組む:4「朝の会・帰りの会セット」・5「かっこいい行動チャート」・6「みんなでつくるすごろく」で、毎日の会や活動の中で、気持ちを伝え合い、友だちのよいところを認め合います。よい行動を見たら3「がんばりカード」をその場で渡します。
- 一人ひとりが取り組む:2「今週のチャレンジ」・7「集中タイマーと切りかえ」・8「じゅんびルーチン」・9「ハッピーリストと おちつく方法」で、子どもが自分でめあてや手順を決め、記録してふりかえります。
- 記録が集まる:場面ごとの記録は、1「場面マップ・評価・つなぐ」の「評価と記録」に入力すると、週ごとの変化をグラフで見られます。
まずは柱のアプリから(使い方の動画)
1「場面マップ・評価・つなぐ」の使い方を、約10分の動画で説明しています。はじめに、このアプリでできること、場面マップ、評価と記録、つなぐカードと保存の順に紹介しています。
アプリと使い方の動画(9本)
1場面マップ・評価・つなぐ先生用特別支援学級の担任の先生が、子ども(記号で)ごとの自立活動の目標を、学校生活のいろいろな場面(個別・支援学級・交流学級 × 自立活動の時間・教科・朝や帰りの会・休み時間・給食・掃除など・家庭)に置き、評価の基準(ルーブリック)と記録用紙、週ごとの記録とグラフ、交流学級の先生や支援員に渡す「つなぐカード」までを、1つの学級ファイル(Excel)で整えます。記入例つき。アプリを開く ➜▶ 使い方の動画(10:23)
2今週のチャレンジ子ども用学校生活の場面から困っていることを選び、今週がんばることを1つ決めて、毎日○△でふりかえり、週の終わりに先生と話します。できるようになったことは「そつぎょう」に。1週間のカードを印刷できます。ふりがな・読み上げつき。アプリを開く ➜▶ 使い方の動画(3:20)
3がんばりカード先生用望ましい行動を見たその場で、日付・大切にしたいこと(価値)・具体的な行動を選んでカードにし、A4に8枚印刷できます。カードをはる台紙(4・6・8まい)つき。価値の言葉と行動の例は、学級に合わせて直せます。アプリを開く ➜▶ 使い方の動画(2:41)
4朝の会・帰りの会セット学級で映す朝の会の「きもちスピーチ」(きもちカードを1つ選び、理由を話す型)と、帰りの会の「おだやかチェック」(5段階)・自分のできたこと・友だちのよかったことを、1人ずつ順番に進めます。記録用紙・きもちカード・進め方カードを印刷できます。ふりがな・読み上げつき。アプリを開く ➜▶ 使い方の動画(3:36)
5かっこいい行動チャート学級でクラスで大切にしたいことと学校のいろいろな場面を組み合わせて、どんな行動が「かっこいい」かを子どもと一緒に表にします。掲示用のチャート、週のふりかえりシート、先生用の集計用紙を印刷できます。ふりがな・読み上げつき。アプリを開く ➜▶ 使い方の動画(3:25)
6みんなでつくるすごろく学級で・小集団子どもがマスをつくる(わたしはだれでしょう?/こんなときどうする?/おはなし)すごろくです。遊ぶ前に約束を話し合って決め、こまごとに一人ひとりのめあてを入れられます。マスづくりのカード・約束のポスター・紙のすごろく・ふりかえりシートを印刷できます。ふりがな・読み上げつき。アプリを開く ➜▶ 使い方の動画(4:06)
7集中タイマーと切りかえ子ども用勉強する内容と時間、ごほうびタイム、片付けを決めて、タイマーで進めます。時間になってから「切りかえた!」までの時間を記録し、集中の自己評価と使った工夫でふりかえります。続けてできたら、時間や量を少し増やす目安が出ます。ふりがな・読み上げつき。アプリを開く ➜▶ 使い方の動画(3:24)
8じゅんびルーチン子ども用朝の準備・着がえ・帰りの準備のやることを1つずつ示します。カード(タイマーあり・なし)→ リスト → アプリなし、と段階を下げていき、アプリなしで続けてできたら「そつぎょう」です。「てつだって」で手伝いを頼み、お礼を言って進む流れつき。ふりがな・読み上げつき。アプリを開く ➜▶ 使い方の動画(3:20)
9ハッピーリストと おちつく方法子ども用・小集団でもほっとすること・好きなこと・苦手なことの「ハッピーリスト」(紹介するかは本人が選ぶ)、きもちの温度計(ペアでくらべる)、きもちキャラクター、クールダウン(深呼吸つき)、1週間のふりかえり。クールダウンカードを印刷できます。ふりがな・読み上げつき。アプリを開く ➜▶ 使い方の動画(4:29)
先生方へ
多くのアプリは、子どもの様子に合わせて言葉や項目を直して使えます。すべてを一度に使う必要はありません。まずは一つ、学級で取り入れやすいものから試してみてください。子どもの記録を残すときは、学校の決まりにしたがってファイルを保存してください。
使ってみた感想や、「ここが使いにくい」「こんな場面でも使いたい」といった声を、ぜひお寄せください。いただいた声をもとに、少しずつ直していきます。
使い方の動画つきのまとめ記事
ほかのシリーズも、アプリごとに、実際の画面で使い方を説明する動画があります。


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