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本研究はJSPS科研費(課題番号23K02737)の助成を受けて実施しております。【お願い】研究成果報告にはユーザーからの評価が必要です。チャットボットご使用の際は、アンケートへ(1分程度)のご協力をお願いいたします🍀
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【公務DX化】校正業務をAIで効率化!学校の「公用文」専用チェックボットを作ってみた(会員専用)

先生方や職員の皆さん、日々の業務お疲れ様です。

学校現場では、保護者へのおたより、指導案、実施計画書など、日々多くの「公用文」を作成しますよね。正確な言葉遣いや表記の統一、そして何より「読み手にとって分かりやすいか」を常に意識する必要があり、その校正作業は意外と時間と神経を使うものです。

「この表現で失礼にならないか」「表記ゆれはないか」「もっと簡潔に書けないか」…

そんな現場の悩みを解決するため、話題のAIアプリ開発プラットフォーム**「Dify」**を使って、学校の公用文に特化した校正チャットボットを開発してみました!

この記事では、開発したチャットボットの紹介から、実際に誤りの多いサンプル文書を添削させた結果まで、その実力を詳しくご紹介します。

どんなチャットボット?

このチャットボットは、ユーザーが作成した文章をチャット欄に貼り付けるだけで、AIが公用文のルールに沿ってチェックし、修正案を提案してくれるというものです。

▼チャットボットの初期画面

ユーザーがチャットを開くと、まずAIが丁寧なメッセージで迎えてくれます。
「あなたが作成した公用文をチェックします。チャット欄に貼り付けてください。」

そして、チェックしたい文書の種類をボタンで選択できるようになっています。

  • 【定型・校内文書】修学旅行や避難訓練などの実施計画書
  • 【執筆・校外文書】学校だよりなどの対外広報文書
  • 【執筆・校外文書】保護者宛の通知など

このように文書の種類を選ぶことで、AIがその文脈(誰が誰に、何を伝えたいのか)をより深く理解し、精度の高い校正を行えるように工夫しました。

ボットの賢さの秘密は「プロンプト設計」にあり

このチャットボットの心臓部といえるのが、Difyの「オーケストレーション」画面で設定する**プロンプト(AIへの指示文)**です。どのような指示でAIを「公用文校正の専門家」に育て上げたのか、その要点をご紹介します。

  1. ペルソナ(役割)設定
    まず、AIに「あなたは、日本の公用文チェックに精通した校正の専門家です」と明確な役割を与え、「校正のプロ」として振る舞うように指示します。
  2. 具体的なチェック項目と追加ルール
    敬語の誤用、表記ゆれ、冗長表現といった基本的な項目に加え、「保護者など読者の立場目線で、読みやすいか、理解しやすいか」という**「読み手の視点」**を持つようにルールを追加。これにより、独りよがりな文章になるのを防ぎます。
  3. わかりやすい出力形式の指定
    これが最大のポイントです。ただ修正文を返すだけでなく、以下の形式で出力するように厳密に指定しました。修正対象: <元の文・語句など>
    修正文: <修正後の文・語句など>
    理由・参照ガイドライン: <簡潔な説明>この形式により、ユーザーは「どこが」「どのように」「なぜ」修正されたのかを一目で理解でき、次からの文書作成に活かすことができます。

【実践】誤りだらけの計画書をAIに添削させてみた

では、このチャットボットの実力はどれほどのものか。
今回は「定型・校内文書」として、わざと不適切な表現や曖昧な記述を含んだ「避難訓練実施計画書」をAIに投げかけてみます。


▼ユーザーが入力したテキスト(Before)

避難訓練実施計画書(誤りを含むサンプル)1.目的災害が起きた場合に備えて、生徒や教職員がスムーズに行動できるようにするための訓練を行います。今回の訓練では、火災を想定して、避難経路の確認や安全な退避の方法を学ぶことを目的とします。

2.日時令和7年6月28日(金) 午前10時~だいたい11時ごろまで

3.対象者全校生徒及び教員、あと事務職員など

6.その他・雨天の場合も一応実施するつもりです。・終了後、アンケートを配るので、適当に書いてください。


公用文としては、かなり改善の余地がありそうな文章です。これをAIがどう判断するのか、結果を見てみましょう。


▼AIチャットボットの応答(After)

修正した文章全体を示します。

避難訓練実施計画書

1.目的災害発生時の生徒・教職員の円滑な行動を習得するため、火災を想定した避難訓練を実施します。避難経路の確認と安全な退避方法の習熟を目指します。

2.日時令和7年6月28日(金) 午前10時~11時

4.対象者全校生徒、教職員、事務職員

6.その他

  • 雨天決行
  • 訓練終了後、アンケートにご協力ください。

修正対象: 災害が起きた場合に備えて、生徒や教職員がスムーズに行動できるようにするための訓練を行います。今回の訓練では、火災を想定して、避難経路の確認や安全な退避の方法を学ぶことを目的とします。修正文: 災害発生時の生徒・教職員の円滑な行動を習得するため、火災を想定した避難訓練を実施します。避難経路の確認と安全な退避方法の習熟を目指します。理由・参照ガイドライン: 「スムーズに」「学ぶことを目的とする」をより具体的な表現に修正。「~するための訓練を行う」という冗長な表現を簡潔化しました。公用文では簡潔で明確な表現が求められます。

修正対象: 令和7年6月28日(金) 午前10時~だいたい11時ごろまで修正文: 令和7年6月28日(金) 午前10時~11時理由・参照ガイドライン: 「だいたい11時ごろまで」を正確な時間に変更。公用文では曖昧な表現は避け、正確な情報を記載する必要があります。

修正対象: 全校生徒及び教員、あと事務職員など修正文: 全校生徒、教職員、事務職員理由・参照ガイドライン: 「及び」「あと」「など」といった曖昧な表現を削除し、明確で簡潔な表現に修正。「など」の使用は、内容が限定されないことを示しますが、公用文では具体的に示すことが重要です。

修正対象: ・雨天の場合も一応実施するつもりです。修正文: 雨天決行理由・参照ガイドライン: 簡潔で明確な表現に修正。

修正対象: ・終了後、アンケートを配るので、適当に書いてください。修正文: 訓練終了後、アンケートにご協力ください。理由・参照ガイドライン: 「適当に書いてください」という表現は不適切です。「ご協力ください」という丁寧な表現に修正しました。


いかがでしょうか。
まず、修正後の文章全体が非常にスッキリと、公的な文書らしくなったのが分かります。
「だいたい」「あと」「~つもりです」「適当に」といった、私たちがつい使ってしまいがちな曖昧な表現や口語的な言葉遣いを的確に指摘し、その理由と共に代替案を提示してくれています。

まとめ:「賢い業務パートナー」を活用しよう

今回の検証で、Difyで作成したAIチャットボットが、単なる文章チェックツールにとどまらず、「校正の専門家」として非常に高いパフォーマンスを発揮してくれることがお分かりいただけたかと思います。

  • 業務効率化:校正にかかる時間を大幅に削減できる。
  • 品質の向上・均一化:誰が書いても一定の品質を保った公用文を作成できる。
  • 教育的効果:修正理由を知ることで、作成者自身のライティングスキルが向上する。

皆さんも、日々の業務の中にある「ひと手間」を、この「公用文」専用チェックボットに任せてみてはいかがでしょうか。きっと、より創造的な仕事に時間を使うための、新しい道筋が見えてくるはずです。

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