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【特別支援教育】巡回相談の失敗・悩みと解決の方向性【私はこうしている】

この記事は筆者(知的障がい特別支援学校勤務)が巡回相談を行っていく上で感じた失敗や悩み、その上で役立ったものや工夫をまとめたものです。

巡回相談とは

特別支援学校は、地域において特別支援教育のセンター的役割を果たすため、教育相談巡回相談を行っています。

巡回相談で寄せられる相談内容は…

  • 子どもさんの状態の見立て
  • 具体的な支援方法
  • 個別の指導計画・支援計画の内容
  • 保護者との連携協力
  • 他機関への連携に関すること    等々…

また相談の入り口は…

  • 学級担任の先生
  • 学校の特別支援教育コーディネーター
  • 管理職の先生    等々…  

ここでは、私が「知的障がい特別支援学校に勤めていたからこそ」難しかった巡回相談の失敗や悩みの数々をあげたいと思います。特に、通常の学級に在籍する困り感のあるお子さんへの相談が来ることが多いので、そこに関する悩みを中心に述べていきます。

自分自身の課題:相手のニーズに応えられるか…

巡回相談に関する悩みは、特別支援教育コーディネーターとしての経験年数によって変わってくると思います。

初めはとにかく、

相手校の先生が望むことに応えられるかな…

…という、どちらかといえば自分自身の課題ではないかと考えます。特に、発達障害の知識に基づく実態把握や支援方法を子どもの状態から導き出せるのかという不安です。

私は知的障がい特別支援学校に勤めていたので、その例で述べますが、当然知的障がい、自閉症スペクトラム、ADHDのことに関しての知識や経験はあるのですが、LDに関しては正直知識不足が否めません。

ここはとにかく、自分が勉強するのと様々な事例に当たっていくことしか解決の方法はないかなと思います。

解決を助けてくれたもの
  • 各地域の教育事務所を中心に特別支援学校同士がネットワークを組み、各学校の成果や課題を出し合うことでどうしたらセンター的機能を果たせるのかを話し合っていく場
  • そこで行われていた視覚や聴覚特別支援学校の先生から、見え方や聞こえ方に関する実態把握の方法や支援方法を学ぶ勉強会

その場で他分野に関するスキルアップを目指したり、難しかったケースに関する相談をしたりしていくことができました。

学校内の校内支援体制・特別支援教育への考え方に対する懸念

経験を重ね、経験豊富な各学校のコーディネーターの先生が集まるネットワークの場で

  • ケース会議の進め方や他機関との連携につながったパターン
  • 管理職の先生との協力等の事例

…に触れる機会を重ねると、目の前のことに一生懸命なだけではダメなんだなということに気付いてきます。

事例に関してだけ当たってもダメだ。相談が増える一方だ。

いや、相談が増えてもらっても構わないんだけど…せっかく担任の先生が子どもさんに関するよりよい見方やノウハウを手に入れたのだから、それを校内で共有してほしいなぁ…。

そしたら多くの子がハッピーになるのになぁ。

一方で…

「…ん?この相談去年と同じ子じゃん!校内の引継ぎどうなってるの?」

…など、その学校の特別支援教育コーディネーターの先生や管理職の先生などを含んだ校内支援体制が気になりだします。

す・が…

  • 特別支援教育コーディネーターになるのが初めてで、何をしてよいか分からない
  • 校内のことを見ようにも、特別支援学級の担任も兼ねているから自分の学級のことで手一杯だ
  • だれも協力してくれない
  • 通常の学級では学力アップが目の前の課題だ

…という先生方の本音も聞かれます。

こうなると、校内全体や管理職の先生の特別支援教育に関する考え方なども気になりだしますが、…でもそんなことは正直話しづらいことです。

何回か訪問させてもらって、信頼関係を築く中でだんだん話せるようになればいいな、と思うのですが、多くても私は一つの学校に訪問するのは年間3回で、子供さんのことを話すことにやはり重点は置かれ、なかなかそこまでたどり着けませんでした。

もちろん人々の考えの変化や校内支援体制の構築には長い年月がかかります。それを見越して長期的にかかわっていくには、どうしたらいいのでしょう…?

今考えている対策
  • 特別支援学校が中心になって、校内支援体制について各学校のコーディネーターの先生同士が悩みを出し合ったり情報を共有したりすることのできる「場」づくり
  • その「場」の中での事例紹介

…と考えている最中です。(管理職の先生に関しては…正直、教育事務所等が音頭をとって呼び掛けてほしいと思います。なかなか一教諭からは言いづらい!)

先生方とのコミュニケーション

相手側には最初、「何か自分のやっていることに対して嫌なこと言われる」みたいなバリアが見える時があります。

これを越えるのには、やはりたくさん話すこと素晴らしいなと思う部分を積極的に言葉にすること回数を重ねることが一番です。

でも、実際には学校訪問時には、大体1コマ授業見て、1時間ぐらい協議、というタイムスケジュールが多いので、そんな時間はない!…のが現状です。

よって、事前の実態把握を兼ねた電話でのやりとりに時間を割くのですが、果たしてそれで十分か…は分かりません。もっと時間があればなと思うのですが、いや、働き方改革が叫ばれる現代でこれはナンセンス?とも思います。校内にいる先生同士だって、他の先生と話す時間もないと言っているような状況なのに…。

知的障がいの子の教育と通常の学級における教育の違い

当然ながら、前者と後者では、教育課程も、内容に関する考え方方法も違います。

【知的障がいの子の教育】

子どもの知的発達の状況将来の目指す姿から指導する教育内容そのものに大きな調整・変更を伴う考え方

【通常の学級における教育】

教育内容そのものに質的変化を伴わず、方法を変えること、それによって子どもが内容を理解できるようにすることが大きな焦点

簡単に書いていますが、このことが理解できるまでに私は多大なる時間を要してしまいました。

頭ではわかっていても心のどこかで、「この学習内容に重きを置くことはこの子にとってそんなに意味ないんじゃ…」という気持ちが働くため、

それよりこっちの方が大事だと思うのですが…

なんていう言葉が出たりしていました。

本当に担任の先生たちが困っていることに寄り添えていなかったなと反省…。また、限りある時間の中で一定のカリキュラムを終わらせなくてはいけない通常学級の先生のプレッシャーくの人数を見ている気持ちも十分に受け止めてなかったなと反省。そこで…

反省を生かして意識していること

方法について「一緒に考える」

ということです。担任の先生に対して一斉学習に関しての「プロ」という思いを尊重して

【普段やっていることへの価値づけ】

  • すでにあるいい支援への意識化

【何か一つだけ次につながるお土産】

  • 視覚化や動作化のキーワードをもとにした視点

両方の視点が必要かなと感じています。

しかし、もちろんそんな先生たちばかりではなく、「通常の学習についていけない子だから今すぐにでも特別支援学級に行った方がよい」と我が身を振り返ることなく声を大にする先生もいたり…何か就学に関する外部意見として巡回相談を利用しようとする学校もあったり…します。

そこは、脳内注意信号を灯しながら、どう話の方向を持っていくか…?と作戦会議が繰り広げられます。頭の中はハラハラ、心の中はドキドキです。

最後に…

…などなど、様々な失敗や悩みも現在進行形で抱えています。正直、巡回相談帰りの車の中で、「今日はうまくいった!」と思うのと、「ああ~今日も消化不良。うまく伝えられずに相手に申し訳なかったな。うまくいかなかったな」と思うのが1:9ぐらいの割合です。

フィールドの違う専門職同士なので、いろいろなことがありますが、「相手の持っている得意な分野と自分の得意な分野を組み合わせてそれで子供が少しでもハッピーになればいいな」と思うこの頃です。

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