― Excel / Googleスプレッドシートを使った教育・校務の多言語支援 ―
この記事の続編です。AIにアイディア出しをさせてみました。
Ⅰ.校務支援ツール(事務・保護者対応)
1. 多言語連絡文テンプレート
目的: 保護者や地域支援員への連絡文書を自動翻訳
概要:
- 日本語で入力した文を
=TRANSLATE()または=GOOGLETRANSLATE()で英語・中国語・ベトナム語などに自動翻訳。 - 言語ごとに列を分けることで、配布やメール送信が容易。
例:
| 日本語 | 英語 | ベトナム語 |
|---|---|---|
| 明日は保護者会があります。 | There will be a parent meeting tomorrow. | Ngày mai sẽ có cuộc họp phụ huynh. |
利点:
- 短時間で多言語版を作成可能。
- 校務DXの一環として「多言語対応フォーム」を構築できる。
2. 多言語アンケート・調査表
目的: 外国籍保護者・児童生徒への意向調査
概要:
- Googleフォームの質問項目をスプレッドシートで多言語化し、各言語ごとにフォームを生成。
- Excel版ではPower Automateと連携して翻訳後のフォームを自動生成することも可能。
活用例:
- 学校行事・進路希望調査
- 保健調査・家庭状況確認
- 生活アンケート(例:「給食で苦手なものはありますか?」)
3. 学校案内・しおり自動翻訳シート
目的: 学校説明会・入学案内などの多言語対応
概要:
- 日本語原稿を翻訳関数で各言語に自動展開。
- Word・Canva・PowerPointに差し込んで冊子化。
ポイント:
- ExcelのTRANSLATEはフォーマルな文体が得意で、公式文書向き。
- Googleスプレッドシートは表現が自然で、生活案内向き。
Ⅱ.授業支援ツール(学習活動・個別支援)
4. 単語帳ジェネレーター(語彙学習支援)
目的: 英語や外国語授業での語彙理解の支援
概要:
- 日本語リストを自動翻訳して単語カードを生成。
- 表形式で印刷・カード化も可能。
例:
| 日本語 | 英語 | ベトナム語 |
|---|---|---|
| あいさつ | greeting | lời chào |
| 学校 | school | trường học |
拡張:
- Googleスプレッドシートでは
IMAGE()関数を組み合わせ、単語と画像を自動連携。 - 翻訳と視覚支援を同時に実現できる。
5. 多言語掲示文/教室サイン作成シート
目的: 多国籍クラスでの教室掲示・案内文作成
概要:
- 「トイレはこちら」「次の時間は体育です」などを複数言語に翻訳して掲示。
- Excelやスプレッドシートで印刷レイアウトも設定可能。
教育的効果:
- 外国籍児童生徒の安心感・自立を促進。
- 日本人生徒にも多文化理解を自然に促す。
6. バイリンガル日記・作文支援シート
目的: 言語理解・自己表現の支援
概要:
- 生徒が日本語で書いた文章を、英語などに自動翻訳。
- 翻訳文を読み比べて修正点を話し合う活動に活用。
例:
| 生徒の作文 | 英語訳 | 修正後 |
|---|---|---|
| 今日は公園で友達と遊びました。 | I played with my friends in the park today. | — |
活用授業:
- 外国語活動
- 国際理解学習
- 特別活動での発表文づくり
7. 多言語サポート用フレーズブック
目的: 教師・支援員が使う「声かけ文」集
概要:
- よく使う教室フレーズ(例:「もう一度言ってください」「席に戻りましょう」など)を多言語化。
- Googleスプレッドシートでリアルタイム共有可能。
例:
| 日本語 | 英語 | ネパール語 | 中国語 |
|---|---|---|---|
| もう一度言ってください。 | Please say it again. | फेरि भन्नुहोस्। | 请再说一遍。 |
利点:
- 支援員・ALT・教師の連携をサポート。
- 特別支援学校でも、視覚支援カードや音声出力機器と組み合わせ可能。
Ⅲ.授業づくり・多文化共生教育の実践例
8. 翻訳比較ワークシート(探究的外国語学習)
目的: 翻訳結果の違いから、言葉の意味を探究する
概要:
- 日本語→英語、中国語、ベトナム語…など複数言語で翻訳し、
「どの言語でどんなニュアンスになるか」を比較・考察。 - 翻訳関数が自動生成する結果を教材として活用。
授業例:
- 「ありがとう」「ごめんなさい」など感情表現の比較
- 文化による言語差(例:「いただきます」「よろしくお願いします」など)
9. 自動翻訳ニュース共有ボード
目的: 海外ニュースや記事の多言語共有
概要:
- RSSやニュース見出しをスプレッドシートに取り込み、翻訳関数で自動翻訳。
- 世界の出来事をクラスで共有し、意見交流につなげる。
発展例:
- Googleスプレッドシート × Google Sites で校内掲示板化。
- 英語・社会科・特別活動の横断的教材として利用可能。
10. 特別支援教育 × 翻訳ツール
目的: 自立活動や意思表出の支援(ちょっと怪しいですが、参考までに)
概要:
- 簡単な文章を多言語化し、発話支援アプリやピクトグラムと併用。
- 外国籍児童だけでなく、言語発達や理解に支援が必要な児童にも有効。
例:
- 「やってみたい」「うれしい」「疲れた」などの感情表現を翻訳して支援ツール化。
- 翻訳結果を読み上げ機能と連携(ExcelではPower Automate、GoogleではApps Script)。
Ⅳ.運用の工夫と注意点
- 翻訳対象を選ぶ
校務文書や個人情報を含む内容は、ExcelのTRANSLATEを使用し、
組織ポリシーの範囲内で運用。 - 教育目的を共有する
翻訳は“便利ツール”ではなく、言語教育・多文化理解の教材にもなる。 - 共同で作る仕組みを育てる
スプレッドシートで生徒が自分たちの言葉を翻訳・修正し合うことで、
「多言語の中で生きる力」を自然に育てられる。
Ⅴ.まとめ:翻訳関数は「多様性と理解をつなぐ道具」
ExcelやGoogleスプレッドシートの翻訳関数は、
「外国籍の子どもを支援するツール」であると同時に、
「言葉や文化を考える教材」にもなる存在です。
💡 校務・文書翻訳 → Excel TRANSLATE
💡 授業・協働活動 → GoogleTRANSLATE
教師の工夫次第で、翻訳は
「コミュニケーション支援」から「学びの探究」へと発展します。
DXの力で、ことばの壁を越えた教室づくりを目指しましょう。
🏫 想定対象
- 小・中・高等学校、特別支援学校
- 通常級・特別支援学級・多文化共生クラス
- 外国籍児童生徒が在籍する教育現場



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