「実験をさせてあげたいけれど、火も薬品も使えない」——病室のベッドサイドや、設備の限られた教室で、理科の授業をどうつくるか。ずっと考えてきたことでした。
これまで単元ごとに1本ずつ公開してきた理科シミュレーションを、小学校の全単元をカバーする37本の教材集としてひとつにまとめました。ブラウザで開くだけ、インストール不要・無料で、GIGA端末(iPad・Chromebook)でそのまま動きます。
1つのアプリに、37の実験
いちばん変わったのは入口です。アプリを開くと実験の一覧が並び、学年と領域(電気・光・力/もののすがた/生きもの/地球と宇宙)でしぼりこめます。「今日は小5の理科だから」「もののとけ方の仲間を見たい」と、目的から探せます。
子どもが自分で選べるので、ベッドサイドで「今日はこれをやってみる」と決めるところから学習が始まります。
収録している単元
- 磁石の性質
- 光と音の性質(光の反射/音のふしぎ)
- 電気の通り道(豆電球/通す物・通さない物)
- 風とゴムの力の働き
- 物と重さ
- 太陽と地面の様子
- 電流の働き(+直列・並列の発展)
- 金属、水、空気と温度(すがたの変化/体積と温まり方)
- 空気と水の性質
- 人の体のつくりと運動
- 天気の様子/雨水の行方と地面の様子
- 月と星
- 振り子の運動(2本)
- 電流がつくる磁力
- 物の溶け方
- 動物の誕生
- 植物の発芽、成長、結実(2本)
- 天気の変化
- 流れる水の働きと土地の変化
- てこの規則性/電気の利用
- 燃焼の仕組み/水溶液の性質
- 人の体のつくりと働き(2本)
- 植物の養分と水の通り道
- 生物と環境
- 土地のつくりと変化
- 月と太陽(2本)
小学校理科の全単元がそろっています。中学校でも扱う内容(光の反射、振り子、月と太陽など)は中学生にも使えます。
どの実験も「しらべる → クイズ → ふりカエル」
最後にできる記録カードには、調べた結果・クイズの正答数・子どもが書いた振り返りがまとまります。スクリーンショットを撮って先生に送るだけで提出できるので、学習の足あとが残ります。
「条件を1つだけ変える」を、アプリが守ります
理科でいちばん大事なのに、いちばんつまずきやすいのが条件の制御です。
たとえば「種子の発芽」や「だ液のはたらき」では、2つの条件を並べてちがいが1つのときだけ実験ボタンが押せるようにしました。2つ変えてしまうと「これでは、どちらのせいかわからないよ」と止まります。
結果が出ないことも、立派な実験結果です。
安心して使っていただくために
- データを送信しません — 通信も保存も一切していません。児童生徒が入力した内容は、どこにも送られず、端末の外に出ません。記録カードもスクリーンショットで渡す方式です。
- 学習指導要領にもとづいています — 各単元は解説(平成29年告示)の記述にあたって作りました。中学校で扱う用語(食物連鎖、光合成、動脈・静脈など)は、小学校の教材には入れていません。
- 安全に配慮しています — 火・薬品・ガラス器具を使う実験には、実物で行うときの注意を画面に載せています。
授業での使い方のヒント
- 実験の事前指導に — 手順をシミュレーションで一度体験してから実物に入ると、見通しをもって安全に取り組めます。
- ベッドサイド学習・欠席フォローに — 病室や自宅でも、タブレット1台で「実験した」経験を保障できます。
- 単元のまとめに — クイズと振り返りがついているので、学習の確認としてそのまま使えます。
- 自由に進める時間に — 学年をこえて興味のある実験を選べます。
実際の観察や実験にかわるものではありません。実物にふれられないときに、その経験を手放さずにすむようにという考えで作っています。
中学校向けの実験アプリ(酸素・水素・二酸化炭素・アンモニアの発生、凸レンズと像、光の屈折)は、これまでどおり1本ずつ公開しています。あわせてご利用ください。
「こんな単元のアプリがほしい」というご要望や、先生ご自身が作ったアプリの投稿もお待ちしています。


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